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著作権法違反の増加目立った2007年上半期のサイバー犯罪

警察庁は、2007年上半期のサイバー犯罪における検挙状況を発表した。全体の検挙件数は1808件で、前年同期の1802件から大きな変化はなかったが、犯罪の傾向に変化が見られた。

大きく減少したのが、不正アクセス禁止法違反で、41.1%の減少となり、検挙件数は156件。オークションサイトに模倣したフィッシング詐欺によりIDやパスワードを詐取し、不正アクセスしたケースや、ネット証券会社に対する総当たり攻撃、スパイウェアによりオンラインゲームのIDを詐取し、検挙された例があった。

一方目立った増加が見られたのは、知財に関するサイバー犯罪で、Winnyで漫画を配信し検挙された事例をはじめ、著作権法違反による検挙が増加。前期比176.1%増を記録し、127件となった。また商標法違反についても1割ほど増加している。また児童買春や保護育成条例違反が385件で61.1%増となった。

また今上半期は、54億通のスパムメールの送信した特定電子メール送信適正化法違反や、薬事法違反により検挙された事例なども報告されている。相談件数は、33058件で8.2%増加した。昨年、大きく減少した「詐欺・悪質商法」の相談が再び増加傾向にあり、20.7%増の1万2771件となっており注意が必要だ。

(Security NEXT - 2007/09/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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