Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ウイルス検出は減少、ワンクリック詐欺の増加傾向は止まらず - IPAまとめ

情報処理推進機構(IPA)は、2009年2月のウイルスや不正アクセスに関する届け出状況をまとめた。「ワンクリック不正請求」に関する相談件数が大幅に増加し、再び深刻化する兆しを見せている。

2月のウイルス検出数は約12万8000件で、1月の約15万9000件から19.1ポイントの大幅減となった。また同日中に発見された同種のウイルスを1件とカウントする届出件数は1463件で、1月の1860件から21.3ポイント減少した。

検出数の1位は「Netsky」の約11万3000件で全体の87.7%を占めた。2位は「Mytob」で約4600件、3位は「Mydoom」で約2400件、4位は「Downad」で約2000件と続く。届出件数の1位も「Netsky」で、「Mydoom」「Mytob」と続く。4位は「Autorun」で、100件の届出があった。

不正アクセスの届出件数は9件で、1月の10件から微減した。そのうち被害のあったものは6件で、内訳は侵入1件、DoS攻撃1件、なりすまし3件、不正プログラム埋込1件だった。また35件の相談が寄せられ、そのうち14件で被害が発生している。

不正アクセス被害は、SQLインジェクション攻撃によるデータベースの改ざんだった。不正なスクリプトが埋め込まれ、サイトを閲覧したユーザーがウイルスに感染するおそれもあった。さらに攻撃による大量のアクセスによってサーバの応答が悪くなり、サイトが閲覧しにくくなる被害も報告されている。

2月に同機構に寄せられた相談件数は1051件で、1月の960件から拡大した。なかでも「ワンクリック不正請求」に関する相談は355件で1月の243件から急増しており、昨年末から増加傾向が続いている。

また「偽セキュリティ対策ソフトの押し売り行為」に関する相談が17件、Winnyに関する相談が7件、「情報詐取を目的として特定の組織に送られる不審なメール」に関する相談は5件寄せられた。

(Security NEXT - 2009/03/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

社内システムがランサム被害、一部業務に支障 - 旭タンカー
地域クラブ参加者負担金の納付案内メールを誤送信 - 神栖市
チームパスワード管理ツール「TeamPass」に脆弱性
Aviatrix製ネットワーク管理ソフトに深刻な脆弱性 - 悪用の兆候も
「Apache OpenMeetings」に深刻な脆弱性 - 最新版で修正
先週注目された記事(2025年1月5日〜2025年1月11日)
VeeamのAzureバックアップソフトに脆弱性 - アップデートで対応
イベント事業の再委託先でランサム被害や誤送信事故 - 郡山市
イベント応募フォーム掲載時に誤リンク、個人情報が流出 - 阿久比町
「研究者業績データベース」に不正アクセス - 中京大