「Conficker」亜種、感染企業数減少するも一部ユーザーにまん延
マカフィーは、同社データセンターで3月に観測したウイルスや不正プログラムの状況を取りまとめ、公表した。Windowsの脆弱性を悪用する「W32/Conficker.worm」の亜種が、感染マシン数およびファイル数でトップ10内に入るなど、依然として勢力を保っている。
同社の発表によれば、Windowsの脆弱性を悪用する「W32/Conficker.worm」の亜種である「W32/Conficker.worm!job」が感染ファイル数ランキングの2位に、「W32/Conficker.worm.gen.b」が3位に入るなど、依然として活発に活動している。
さらに感染マシン数でもランクインしているが、一方で企業数はトップ10圏外であることから、対策を怠っている一部ユーザーに感染が広がっていると同社では分析している。
感染企業数およびマシン数のトップは先月と変わらず、オートラン機能を利用してオンラインゲームのアカウントを盗む不正プログラム「Generic!atr」。「W32/Conficker.worm」も含め、既知の脆弱性を悪用して感染するものが多く、脆弱性管理の重要性が高まっていると同社は指摘している。
また全体的な傾向として、実行形式のマルウェアは制限されたユーザー権限では実行しないものが多いことから、管理権限を持つ特権ユーザーでの運用は必要最低限に控えるよう求めている。ユーザー環境の管理や監視、制限は、今後の重要な課題になると指摘している。
不審なプログラムのランキングでは、大きな変動は見られなかった。検知企業数、マシン数、ファイル数のいずれも先月同様「Generic PUP.x」がトップを占めた。
また、全体的にアドウェアの数が減少している。正規のフリーウェアにバンドルされているものが多く、インターネットからダウンロードして使用する際には注意が必要だとしている。
同社が発表した検知マシン数のトップ10は以下のとおり。
ウイルス
1位:Generic!atr
2位:PWS-Gamania.gen.k
3位:Generic.dx
4位:Phish-FraudPay.eml
5位:Generic PWS.ak
6位:PWS-Gamania.gen.j
7位:W32/Conficker.worm!job
8位:PWS-Gamania.gen.g
9位:PWS-Gamania.gen.a
10位:W32/Conficker.worm.gen.b
不審なプログラム(PUP)
1位:Generic PUP.x
2位:Generic PUP.z
3位:RemAdm-VNCView
4位:Adware-OptServe
5位:Generic PUP.d
6位:Adware-Softomate.dll
7位:RemAdm-VNC
8位:Generic PUP.g
9位:Exploit-MIME.gen.c
10位:Adware-Baidu
(Security NEXT - 2009/04/08 )
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