第2四半期の「JVN iPedia」新規登録は510件、前四半期より大幅増
情報処理推進機構(IPA)は、2009年第2四半期における脆弱性対策情報データベース「JVN iPedia」の登録状況を取りまとめた。新規登録件数は510件で、累計件数は6666件となった。
「JVN iPedia」は、IPAやJPCERTコーディネーションセンターが運用する脆弱性対策情報のデータベース。国内のソフトウェア製品開発者が公開した脆弱性対策情報のほか、脆弱性対策情報ポータルサイト「JVN」で公表した情報、米国立標準技術研究所NISTの脆弱性データベース「NVD」が公開した情報などを収録している。
発表によれば、2009年第2四半期にJVN iPedia日本語版に新規登録された脆弱性対策情報は510件で、前四半期の296件から大幅に増加。同データベースが公開された2007年4月からの累計登録件数は6666件となった。
新規登録された情報の内訳を見ると、NVDから収集した情報が454件、JVNから収集した情報が55件、国内製品開発者から収集した情報が1件だった。またJVN iPedia英語版には、JVNから収集したもの24件、および国内製品開発者から収集したもの1件の計25件が新規登録された。
今四半期に登録された脆弱性情報を種類別に分類すると、最も多かったのは「不適切な入力確認」で61件、次いで「クロスサイトスクリプティング」が53件、「バッファエラー」が53件、「リソース管理の問題」が38件、「数値処理の問題」が30件、「認可、権限、アクセス制御の問題」が29件、「コードインジェクション」が21件と続く。
また共通脆弱性評価システム「CVSS」による脆弱性の深刻度を見ると、2009年上半期は最も危険度の高いレベルIIIが37%、次に危険度の高いレベルIIが56%、レベルIが7%となっている。
今四半期で最もアクセス数が多かった脆弱性情報は、昨年7月に公開された「複数のDNS実装にキャッシュポイズニングの脆弱性」で1510件。次いで「ウイルスセキュリティおよびウイルスセキュリティZEROにおけるサービス運用妨害(DoS)の脆弱性」「OpenSSLにおけるバージョン・ロールバックの脆弱性」と続く。いずれも公開されてから時間が経過しているが、依然として多くのアクセスを集めている。
(Security NEXT - 2009/07/27 )
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