個人情報漏洩やアップデート機能を備えたモバイル端末狙うワーム - Dr.Webレポート
ネットフォレストは、Doctor Webが7月に観測したウイルスなどの傾向について発表した。脆弱性を狙う攻撃の急増を伝えている。
レポートでは、7月に判明したWindowsやソフトウェアの脆弱性を標的とした不正コードの増加を指摘。5月から6月にかけて迎えたピークは越えた「JS.Gumblar」が引き続き蔓延しており、ロシア国内では、感染サイトが5%から10%の間で推移するなど予断を許さない常用が続いているという。
さらに2004年に感染拡大が発生した「Win32.HLLM.MyDoom」の亜種が7月中旬に急増。数万単位の感染PCが発生。米国や韓国などを攻撃したことも報告している。
携帯電話向けOSである「Symbian S60 3rd」も標的となっている。同社の調べでは、同OSを狙ったワーム「Symbian.Worm.1」は、感染するとウェブサイトからデータをダウンロードしたり、アドレス帳のデータを利用して不正サイトへのアクセスを促すSMSを送信し、感染を拡大するなど悪質だという。
個人情報漏洩を外部へ送ったり、自身のアップデート機能を備えているなど、Dr.Webでは「モバイルボットネット」と表現。また破棄されているが、マルウェアのインストーラにSymbian Signedポータルのデジタル署名があったという。
同社がまとめたウイルスの検出状況は以下のとおり。
メールサーバ上の検出ウイルス
Win32.HLLM.Netsky.35328
Win32.HLLM.Beagle
Trojan.DownLoad.36339
Trojan.PWS.Panda.122
Win32.HLLM.MyDoom.based
Trojan.Botnetlog.9
Win32.HLLM.MyDoom.33808
Trojan.MulDrop.19648
Win32.HLLM.MyDoom.44
Win32.HLLM.Netsky
ユーザーPC上の検出ウイルス
Trojan.DownLoad.36339
Win32.HLLM.Beagle
Trojan.WinSpy.176
Win32.Virut.14
Win32.HLLW.Gavir.ini
Win32.HLLM.Netsky.35328
Trojan.WinSpy.180
Win32.HLLM.MyDoom.49
Trojan.MulDrop.16727
Trojan.PWS.Panda.122
(Security NEXT - 2009/08/07 )
ツイート
PR
関連記事
約3割が過去3年間にサイバー攻撃の被害経験 - ランサムは3.8%
先週注目された記事(2024年5月5日〜2024年5月11日)
2023年上場関連企業による個人情報事故は175件 - TSR
個人情報漏洩時の謝罪対応、約3割がマニュアル化
自治体におけるマイナンバー取扱状況を公表 - 個情委
Pマーク事業者の事故報告は3048件 - 前年度比約15%増
「サイバーセキュリティ」認知度5割届かず - 3割弱が対策未実施
テレワークで機密情報の特例持出が増加 - ルール遵守、半数近くが「自己確認」のみ
2021年度の個人情報漏洩などの報告は6000件弱 - 4件に1件が不正アクセス
国内上場企業が優先対処したいリスク、上位に「サイバー攻撃」