9月はランサムウェアが増加、作者によるDr.Webへの嫌がらせも発生
ネットフォレストは、Doctor Webによる9月のスパムレポートを発表した。ランサムウェアである「Trojan.Encoder」の亜種が増加しているとして、注意を呼びかけている。
同レポートによれば、9月に同社がデータベースへ登録したマルウェアは2万6362件。今回のレポートでは、「Trojan.Encoder」亜種の急増が伝えられている。
問題のウイルスは、ユーザーのファイルを暗号化して人質に取り、金銭を要求するトロイの木馬。ロシア国内で被害者が増加しており、同社への問い合わせも増加している。9月の最終週には亜種3種が登場し、同社では復号ツールの提供を実施している。
一方で、最新の亜種ではファイルの拡張子が「.drweb」になっていたり、運営するウェブサイトで同社と関係があるように装うなど、同社に対する嫌がらせも発生しているという。
また「Trojan.Fakealert.5115」をはじめ、偽ウイルス対策ソフトによる攻撃も激化している。9月27日に同社サーバへの登録数が80万件を超えたとして、同社では被害に遭わないよう注意喚起を行った。
同社がまとめたウイルスの検出状況は以下のとおり。
メールサーバ上の検出ウイルスランキング
1位:Trojan.DownLoad.47256
2位:Trojan.Fakealert.5115
3位:Trojan.Packed.2915
4位:Trojan.DownLoad.5637
5位:Win32.HLLM.MyDoom.33808
6位:Win32.HLLM.Beagle
7位:Trojan.Packed.2788
8位:Win32.HLLM.Netsky.35328
9位:Win32.HLLM.Netsky.based
10位:Trojan.Botnetlog.11
ユーザーPC上の検出ウイルスランキング
1位:Trojan.DownLoad.47256
2位:Trojan.Fakealert.5115
3位:Win32.HLLW.Gavir.ini
4位:Win32.HLLW.Shadow.based
5位:Win32.Alman.1
6位:Win32.HLLM.Beagle
7位:JS.Nimda
8位:Trojan.DownLoad.5637
9位:DDoS.Kardraw
10位:Trojan.Recycle
(Security NEXT - 2009/10/08 )
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