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不正プログラムの検知数が前月の約4倍の規模に拡大 - IPAレポート

情報処理推進機構(IPA)は、7月に同機構が受け付けたウイルスや不正アクセスの届出状況を取りまとめた。不正プログラムの検知件数が急増している。

同機構によれば、7月のウイルス検出数は2万5487件で、6月の2万1990件から15.9%増加した。「Mydoom」が1万2115件で最多、全体の47.5%を占める。2位以下に「Netsky(4372件)」「Mytob(2750件)」「Bagle(1232件)」が続く。

一方、同一届出者のもとで、同種のウイルスが同日中に複数検出された場合に1件とカウントする「届出件数」は877件で、前月の958件から8.5%の減少となった。上位ウイルスが減少するなか、「Downad」が79件と前月の51件からやや増加している。

IPAに届出があったものの、ウイルスの定義にあてはまらなかった「不正プログラム」の検出数は10万367件で、前月の2万5399件から約4倍へと急増した。

種類を見ると、不正に広告を表示するプログラムを検知した「Adware」が全体の16%を占めてもっとも多い。オンラインバンキングのアカウント情報を盗む「Bancos」、悪意あるスクリプトが書かれたプログラム「Malscript」が続く。いずれも、前月より増加している。また偽セキュリティソフト「Fakeav」の届出件数が6月の1件から13件に倍増した。

不正アクセスの届出件数は19件で、前月の2件から増加。そのうち18件と大半で被害が発生している。不正アクセスに関する相談件数は54件で、半数近い26件で被害に遭ったという。

被害の内訳を見ると、侵入8件、なりすまし4件、不正プログラム埋め込み3件、DoS攻撃2件、その他1件だった。侵入被害の内容は、ウェブページの改ざんが7件、アカウントの不正作成が1件となっている。そのうち4件は、サーバ管理ツールやコンテンツマネージメントシステム(CMS)の脆弱性が悪用されたものだった。

一方「なりすまし」では、スパムメールを送信するための踏み台にされたケースが2件、ポイントサイトやウェブメールを勝手に利用されたケースがそれぞれ1件づつ報告された。

7月に同機構へ寄せられた相談件数は921件で、6月の1097件から減少。「ワンクリック請求」に関する相談は216件と前月の319件より減少したが、「偽セキュリティソフト」関連は23件と、前月の10件から倍増している。このほか、「Winny」に関する相談が4件、標的型攻撃を目的としたメールに関する相談が3件寄せられている。

(Security NEXT - 2012/08/03 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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