「JVN iPedia」へAndroidや制御系システムの脆弱性登録が加速 - 累計件数は3万件を突破
脆弱性データベース「JVN iPedia」の累計登録件数が3万件を超えた。件数そのものは少ないものの、Androidアプリや制御システムに関する情報の登録が加速している。
「JVN iPedia」は、国内のソフトウェア開発者が公表した脆弱性情報をはじめ、脆弱性情報ポータルサイト「JVN」の公開情報、米国国立標準技術研究所(NIST)による脆弱性データベース「NVD」の情報を収録したデータベースで、2007年4月より提供されている。
情報処理推進機構(IPA)によれば、同四半期に追加した脆弱性対策情報は、国内製品開発者から収集した情報が2件、JVNの掲載情報が171件、NVDの情報が1736件で合計1909件。さらに未反映だったNVDのデータ6000件をあわせて登録しており、累計件数は3万843件となった。
脆弱性の種類別に登録件数を見ると、最多だったのは「クロスサイトスクリプティング」の978件。2位以下に「SQLインジェクション(890件)」「バッファエラー(684件)」「認可、権限、アクセス制御の問題(487件)」「パストラバーサル(340件)」と続く。
脆弱性の深刻度を見ると、CVSS基本値が7.0から10.0で「危険」とされる「レベルIII」が全体の45%にのぼり、「警告」とされる「レベルII」の48%をあわせると93%を占める。3段階中もっとも低い「注意」の「レベルI」はわずか7%にとどまった。
また2012年の特徴として、Androidアプリに関する脆弱性の登録が目立っている。2011年までの累計登録件数が13件だったのに対し、2012年は9月末の時点で90件にのぼる。
同じく近年増加傾向を見せているのが産業用制御システムに関するソフトウェアの脆弱性情報。2011年の登録件数は87件で、2010年の21件から約4倍に拡大したが、2012年は9月までの時点で、すでに登録件数が138件に達した。
同機構によれば、深刻度が「レベルIII」の脆弱性が62%を占めており、全体と比較して危険度が高い傾向にあることもわかっているという。
(Security NEXT - 2012/10/22 )
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