露Kaspersky、新マルウェア「NetTraveler」を確認 - 40カ国の官民重要施設で350件の被害
露Kaspersky Labは、標的型攻撃を行うためのツールキット「NetTraveler」を発見したと発表した。すでに40カ国において、官民あわせて350件の被害が確認されているという。
感染の分布図。世界各国で被害が広がっている(図:Kaspersky)
同社が調査したところ、同ツールキットは、2004年より活動しており、2010年より感染活動が活発化しているという。
航空宇宙、ナノテク、エネルギー、原子力、医薬、通信分野を狙った活動を展開しており、ワールドワイドで官民の重要施設で感染が拡大。感染国は、日本や米国、イギリス、ロシア、中国、韓国のほか、40カ国以上にのぼる。
攻撃には、脆弱性を攻撃する細工を施した「Officeファイル」を使用。標的とする組織にあわせたファイル名を設定し、メールの添付ファイルとして送り付けていた。
悪用する脆弱性は、「CVE-2012-0158」「CVE-2010-3333」と1年以上前に修正されている古い脆弱性だが、政府機関、軍事関連企業、研究施設、エネルギー産業で被害が発生している。感染すると、別のマルウェアをインストールしたり、感染端末から情報を盗み出す。
窃取するデータは、端末内のファイルにくわえ、キー操作ログ、システムリストなども含まれており、これまでに盗まれたデータは22Gバイトに上ると同社では分析している。
さらに同社では、感染端末が、別の標的型攻撃「レッドオクトーバー」を受けているケースを複数確認しており、関係性などを調べている。
(Security NEXT - 2013/06/13 )
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