「Angler EK」がPOSシステムを標的に - サンドボックス回避機能なども
米Trend Microは、エクスプロイトキット「Angler」を用いたPOSに対する攻撃を確認した。感染対象におけるセキュリティ対策の状況や、POSの環境などを調べていたという。
同社が確認した攻撃は、「Angler EK」が「Adobe Flash Player」の脆弱性「CVE-2015-0336」「CVE-2015-3104」を悪用し、マルウェア「TROJ_RECOLOAD.A」を感染させる手口。さらに感染先で端末が「POSシステム」に関連するか確認する機能を備えていた。
感染にあたっては、セキュリティ対策製品の検知を避けるために、ファイルを用いず、直接メモリ上へ書き込む「Angler」の機能を利用。さらに感染先では、仮想化やサンドボックス、解析ツールなどを用いていないか確認していた。検知されるおそれがある場合は、不正活動を実行しないという。
その上で、感染端末において特定のウェブサイトや「VeriFone」といったPOS端末メーカーなど、キーワードによる検索を実行して環境を調べ、条件にあわせたマルウェアを感染させていた。
一連の流れから、同社では今回の攻撃について、ウェブベースで動作するPOS端末を狙ったものと見ており、POSを対象としたマルウェアを感染させる方法を模索しているのではないかと分析している。
「TROJ_RECOLOAD.A」へ感染するリスクを下げるため、同社はセキュリティ更新プログラムを適用して脆弱性を解消することや、アクセスするサイトの安全性を確認するといった対応が必要であると指摘。ホワイトリストにより、アクセスできるサイトを業務で必要なサイトに制限するなど、セキュリティ対策を呼びかけている。
(Security NEXT - 2015/07/30 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
DB管理ツール「pgAdmin」に深刻な脆弱性 - アップデートがリリース
患者情報含む市民病院の旧端末がフリマアプリに流通 - 気仙沼市
「Tenable Identity Exposure」に脆弱性 - 2月の更新で修正済み
「Ghostscript」の脆弱性に注意 - 3月と5月の更新で修正済み
「IBM Security Guardium」に複数脆弱性 - パッチの適用を
4月のアップデートでのべ37件の脆弱性に対応 - Atlassian
ヘッドレスCMS「Cockpit」に任意のファイルをアップロードできる脆弱性
AIアプリの構築に活用される「BentoML」に深刻な脆弱性
「Microsoft Edge」にアップデート - 「Chromium」の脆弱性修正を反映
「Chrome」に3件の脆弱性 - アップデートが公開