2015年2Qの不正送金被害、前四半期を上回る - 法人被害額が約8倍に
全国銀行協会は、2015年第2四半期に金融機関で発生したオンラインバンキングにおける不正送金の発生状況を取りまとめた。前四半期から件数、金額いずれも増加し、法人における被害金額は前期の8倍を超えた。
会員金融機関191行を対象にアンケート調査を実施し、結果を取りまとめたもの。本人以外によって不正に送金され、振込先からすぐに金銭が引き出されて被害者に返還できなかったケースについて集計した。
2015年4月から6月の間に発生した不正送金は320件。前四半期の184件から大幅に増加した。2014年第2四半期以降、減少傾向が続いていたが、一転して増加。被害額は5億3200万円で、前四半期の3億2800万円を大きく上回る。
被害の内訳を見ると、個人が310件で前四半期の182件から倍近い伸びとなった。また法人は10件で、前期の2件から増加した。
被害額ベースで見ると、個人の被害が4億5800万円。前四半期の3億1900万円から増加した。また前年同期と比較すると、件数ベースでは438件から310件へと改善が見られるが、被害額は前年同期の4億4500万円を上回り、1件あたりの被害金額が上昇している。
法人の被害額は7400万円で、前四半期の900万円から約8倍に拡大。2014年第4四半期や前四半期は、被害額が約1000万円前後に抑えられ、件数も5件以下まで減少していたが、いずれも再び増加に転じている。
また金融機関における対応が決定した85件に関しては、すべてが補償対象となったという。
(Security NEXT - 2015/09/02 )
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