DBD攻撃の悪用脆弱性、99%が「Flash Player」 - 「Java」への攻撃は鎮静化
2015年上半期は、2014年後半からドライブバイダウンロード攻撃が増加しているとのレポートを日本IBMがまとめた。99%で「Adobe Flash Player」の脆弱性が利用されていたという。
IBMが東京を含む全世界10拠点で運営するセキュリティオペレーションセンター(SOC)において、監視する130カ国以上の約4000社のセキュリティイベント情報から、2015年上半期の国内の組織に関する脅威動向を取りまとめたもの。
同社によれば、ウェブサイト経由で行われるドライブバイダウンロード攻撃が、2014年下半期の減少傾向から一転して増加しており、攻撃が確認された組織の割合は、16.9%から40.5%へと上昇。広告配信ネットワークを悪用してマルウェア感染サイトに誘導するケースも確認されている。
同社が観測した攻撃の99%が、「Adobe Flash Player」の脆弱性を悪用する攻撃だった。従来は、Javaの脆弱性を狙うケースが目立ったが、4月以降は確認されていないという。上半期における割合を見てもJavaに対する攻撃は0.9%まで縮小。のこる0.1%は、Adobe Readerの脆弱性を狙うものだった。
2015年上半期には、Linuxの脆弱性「GHOST」や、SSL/TLSの脆弱性「FREAK」、TLSプロトコルの脆弱性「Logjam」、QEMUの仮想フロッピードライブコントローラの脆弱性「VENOM」などあたらしい脆弱性が発見されているが、その一方で「ShellShock」や「Heartbleed」など2014年に話題となった脆弱性に対して継続的に攻撃が行われている。
またメールによる攻撃を見ると、メールの添付ファイルによりマルウェアへ感染し、外部と通信する端末を多数検知しているという。メールによる攻撃の9割が実行ファイルを用いており、マクロを利用した攻撃の7%をあわせると、99.5%にのぼる。脆弱性を悪用した攻撃は0.4%だった。
(Security NEXT - 2015/09/08 )
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