印象が悪かった不祥事ランキング - 年金機構問題が6位
宣伝会議は、2015年に発生した企業や団体の不祥事において印象に残った「ワースト謝罪ランキング」をまとめた。
同社が発行する広報実務者向け専門誌「広報会議」が、20歳以上の男女500人を対象にアンケート調査を実施、結果を取りまとめたもの。
同調査では、危機管理専門家の監修のもと編集部が不祥事12例を選出。そのうち印象が悪かった上位3例を選択する形式で実施。上位10例を公表した。
もっとも印象が悪かったのは、旭化成建材と三井不動産の「傾きマンション問題」で、67.2%が選択した。2位にマクドナルドの異物混入問題、3位は東京オリンピックのエンブレム問題と続く。
6月に発覚した日本年金機構の情報流出問題は23%が選択し、6位にランクインした。「危機管理体制がなっていないことに憤りを感じた」「個人情報への意識が世間とずれていると思った」といった意見が見られた。
2014年のランキングでも、ベネッセコーポレーションの個人情報流出問題が5位に入っており、個人情報へ高い関心が寄せられているという。
また同調査では、「もっとも印象が悪かった」と回答した不祥事について、誰に最も責任があると思うか尋ねた。
「トップのコンプライアンス意識やリーダーシップの欠如」が37%で最多。次いで「組織の風土、企業体質(24.6%)」が多かった。
また印象を悪くした要因については、44.8%が「事実が発覚して以降の対応」と回答。「謝罪会見の発言内容(42.6%)」「謝罪会見での態度(25.6%)」と続く。
それぞれの不祥事で原因、社会的関心、回答者への影響度、報道の取り上げられ方など背景が異なるため一概には言えないが、今回上位に入った不祥事は、これらが強く影響した可能性もある。
不祥事を起こした企業の商品を「2度と購入したくない」とする回答が43.2%にのぼる一方、「いい商品なら検討する(30.2%)」「特に気にしない(14.6%)」など冷静に対応する意見も見られる。
「2015年企業・団体の不祥事に関する調査」のランキングは以下のとおり。
第1位:旭化成建材・三井不動産「傾きマンション」問題
第2位:マクドナルド、異物混入問題
第3位:東京五輪エンブレム撤回問題
第4位:フォルクスワーゲン排ガス不正問題
第5位:東芝不正会計問題
第6位:日本年金機構情報流出問題
第7位:大塚家具、お家騒動
第8位:読売巨人軍、野球賭博関与問題
第9位:東洋ゴム工業、性能偽装問題
第10位:タカタ、エアバッグ異常破裂問題
(Security NEXT - 2015/12/01 )
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