マイナンバーのセキュリティ、約7割が自治体からの漏洩を危惧
自治体や企業はもちろん、自身の過失による漏洩など、マイナンバーのセキュリティに多くの人が不安を感じている。その一方、制度そのものへの理解が進んでいないために不安を感じているケースもあるようだ。
トレンドマイクロが11月12日、13日に個人ユーザーを対象にインターネットでアンケート調査を実施し、結果を取りまとめたもの。1035人から回答を得た。マイナンバーに関するセキュリティ上の不安は「特にない」という回答は9.6%で、90.4%は何らかの不安を感じていた。
具体的には、「自治体からの情報漏洩」が72.1%で最多。「勤務先企業、組織からの情報漏洩」を懸念する声も39.1%ある。自身によるミスを懸念するケースも少なくなく、48.6%と約半数が紛失や盗難に不安を感じていたほか、24.8%と4人に1人が誤送信を心配しているという。
マイナンバーについて感じるセキュリティ上の不安(グラフ:トレンドマイクロ)
一方、制度開始当初は、「税」や「社会保障」「災害」などマイナンバーが利用できる範囲は限定されており、勤務先以外などで直接企業へマイナンバーを提供するケースはそれほど多くないが、「自身のマイナンバーを提供した企業からの情報漏洩」を不安とする声が58.4%と6割近くにのぼった。
また個人がマイナンバーをパソコン上で管理することが求められるケースも少ないと見られるが、43.8%と半数近くが「自身のインターネット端末のウイルス感染」を挙げており、マイナンバー制度を理解しておらず、利用シーンそのものを想定できていない可能性も高い。
今後、マイナンバーのさらなる活用に向けて議論が行われているが、マイナンバーと紐付けされることに不安を感じる情報では、「利用している金融機関の情報(75.4%)」「クレジットカード情報(74.3%)」で、金融関連の情報を挙げるユーザーが多い。
「病歴(27.3%)」や「インターネット検索履歴、閲覧履歴(17.9%)」「趣味嗜好(14.2%)」「思想信条(11.4%)」などと比べても高い割合を示した。
(Security NEXT - 2015/12/16 )
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