ロシア政府と関係ある「Sofacy」、OS X向けトロイの木馬を展開か
ロシア政府より支援を受けていると見られるサイバー攻撃グループ「Sofacy」が、Appleの「OS X」を対象とした新種のトロイの木馬「Komplex」を用いて航空宇宙産業を狙ったと見られる攻撃を展開していたことがわかった。
同攻撃グループは、「APT28」「Sednit」「Fancy Bear」「Tsar Team」「Pawn Storm」などの別名でも知られている。ロシア政府より支援を受け、他国の政府や軍、安全保障機関などに対し、少なくとも2007年より活動を展開していることがわかっており、最近では世界反ドーピング機構(WADA)に対する攻撃を行ったと見られている。
今回、OS Xを狙ったあらたなトロイの木馬をPalo Alto Networksが発見したもので、同社は同マルウェアを「Komplex」と名付けた。ファイルをダウンロードしたり、システム上でコマンドが実行できるほか、C&Cサーバと接続して外部へデータを送信する機能を持つという。
同社は、Mac向けソフト「MacKeeper」の脆弱性を利用して感染を広げていたと分析。感染時に端末の利用者へ感染に気が付かれないよう、プレビューアプリからPDFファイルを開く機能を備えていたほか、Googleに対するリクエストを行い、レスポンスがあるまで活動を行わないといった機能を備えていた。
同グループが展開した攻撃と共通するインフラを利用したり、一部コードなども流用していることが判明。攻撃のターゲットについて詳細はわかっていないが、同社では航空宇宙産業を狙った攻撃と推測している。
(Security NEXT - 2016/09/27 )
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