佐川装う悪質SMS、相談件数が10月以降急増 - iOS利用者も標的に
宅配便の事業者を装って携帯電話にショートメッセージ(SMS)を送りつける攻撃が、より巧妙化している。10月以降、ふたたび相談が増加しているとして情報処理推進機構(IPA)が注意喚起を行った。
携帯電話のSMSを利用し、Android端末の利用者に不正なアプリをインストールさせようとする攻撃が確認され、同機構に対する相談が7月に急増。同機構が注意喚起を行い、以降減少傾向が見られたが、10月ごろよりふたたび多くの相談が寄せられるようになったという。
背景には、攻撃対象となるユーザーの増加もあるようだ。従来はAndroid端末の所有者をターゲットとしていたが、2018年8月以降は、iOSを搭載したスマートデバイスよりアクセスすると、「Apple ID」のアカウント情報や「電話番号」「認証コード」などを詐取するフィッシングサイトとしても稼働していたという。
また悪意あるAndroidアプリをダウンロードさせる手口に関しても巧妙化が進んだ。従来は誘導先のウェブサイト内でダウンロードの操作を求めていたが、同機構では誘導と同時にファイルがダウンロードされるケースを確認しているという。
同機構では、類似する心当たりがないSMSに注意を呼びかけるとおもに、意図しないダウンロードの確認や警告画面が表示された場合は、キャンセルするよう注意を喚起。
またファイルをダウンロードした場合も、インストールしていなければ、被害にはつながらないと指摘。インストールしてしまった場合は、機内モードにして通信を遮断した上で、アンインストールや被害状況の確認など対応を進めるよう求めている。
相談件数の推移。11月27日の時点で10月の相談件数を上回る状況となっている(グラフ:IPA)
(Security NEXT - 2018/11/30 )
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