Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「runc」に脆弱性、コンテナからホスト管理者権限でコード実行されるおそれ

「Docker」や「Kubernetes」「cri-o」など、多くのソフトウェアで採用されているコンテナのランタイム「runc」に脆弱性が含まれていることがわかった。2月18日にエクスプロイトコードの公開が予定されている。また「LXC」など、類似したソフトウェアも注意が必要だ。

ファイル記述子の処理に起因する脆弱性「CVE-2019-5736」が明らかとなったもの。セキュリティ研究者のAdam Iwaniuk氏とBorys Popławski氏が報告した。

「runc」の保守を担当し、今回の脆弱性についてアナウンスしたSUSE LinuxのエンジニアであるAleksa Sarai氏によると、細工したコンテナを通じて「runc」のバイナリを上書きすることが可能で、ホストするシステムのroot権限でコードの実行が可能になるという。

「moby-engineパッケージ」を利用した「Fedora」の場合、デフォルトで設定されている「AppArmor」や「SELinux」のポリシーでは、脆弱性を緩和できないと同氏は指摘。ただし、コンテナのユーザー名前空間にrootをマッピングせず、ユーザー名前空間を正しく使用していれば、影響を受けないとしている。

(Security NEXT - 2019/02/12 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

米政府、WindowsやApple複数製品の脆弱性悪用に注意喚起
Dell「PowerScale OneFS」に深刻な脆弱性 - 乗っ取りリスクも
リモートアクセス製品「SonicWall SMA100」の既知脆弱性が標的に
「Chrome」に2件の脆弱性 - 重要度「クリティカル」も
「Omnissa UAG」にCORSバイパスの脆弱性 - アップデートを公開
Apple、「macOS Sequoia 15.4.1」をリリース - 脆弱性2件へ対処
ASUS製ルータの脆弱性、ベンダー発表以上に高リスク - 国内外で被害拡大
Apple、「iOS 18.4.1」「iPadOS 18.4.1」を公開 - ゼロデイ脆弱性を修正
「Apache Roller」にPW変更後もログインセッションが破棄されない脆弱性
「Java SE」にセキュリティアップデート - 脆弱性6件を解消