Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

日本語などテキスト処理に脆弱性、Win XP以降に存在 - 報告者が詳細公表

米時間8月13日にマイクロソフトが月例セキュリティ更新で修正したWindowsの脆弱性「CVE-2019-1162」に関して、詳細が公表されている。今後悪用が発生するおそれもあり注意が必要だ。

脆弱性を発見したGoogle Project Zeroのセキュリティ研究者であるTavis Ormandy氏によれば、脆弱性は「CTextFramework(CTF)」におけるテキスト処理に起因するもの。

同脆弱性は「Windows 10」を含む「Windows XP」以降に存在し、特に日本語や中国語、韓国語などIMEを利用する環境に影響がある。ローカル環境で悪用する必要があるが、権限の昇格が生じてコードを実行されるおそれがあるという。

同氏は5月16日にマイクロソフトへ報告。事前にソースコードや技術文書を提供するなど対応を進めてきたが、8月の月例パッチリリース日にちょうど90日が経過。脆弱性の詳細とともに、今回の脆弱性を調べるために用られた調査ツール「ctftool」などもGitHubを通じて公開している。

マイクロソフトでは脆弱性の悪用について「可能性は低い」とレーティングしているが、詳細が明らかにされており、今後注意が必要だ。こうした状況を受け、米国土安全保障省のサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)も、同脆弱性ついて注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2019/08/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「NVIDIA License System」に脆弱性 - 情報漏洩やDoSのおそれ
Kubernetesの「gitRepoボリューム」に脆弱性 - アップデートで修正
危険な脆弱性タイプのランキング - CSRFやコード挿入が上昇
米当局、AppleやOracleの脆弱性悪用に注意喚起
「Adobe InDesign」に定例外パッチ - ただし適用優先度は低
「くら寿司 公式アプリ」Android版に脆弱性 - 暗号鍵をハードコード
Fortraのセキュリティ製品、暗号化バイパスの脆弱性を修正
「Wget」非推奨機能に起因する脆弱性、アップデートで削除
「PostgreSQL」にアップデート、脆弱性を修正 - 「同12」はサポート終了へ
「VMware vCenter Server」脆弱性の悪用に注意喚起 - 米当局