Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

11月のネットバンク被害、7.6億円 - 過去最悪の水準

11月はオンラインバンキングの不正送金被害が、過去最悪の水準となったことがわかった。フィッシング攻撃がおもな原因となっているとして、関係機関では警戒を強めている。

オンラインバンキングにおける不正送金被害は8月、9月に急激に増加したが、10月、11月はそれらをさらに上回る状況となっている。7月の時点で48件、3100万円だった被害は、8月に105件、6700万円へと倍増。さらに9月は441件、4億800万円と被害が大幅に拡大した。

10月は、件数こそ397件と減少が見られたものの、被害額は5億1900万円に上昇。さらに11月は573件、7億7600万円へと再び大きく増加し、暫定値ではあるものの、件数、被害額のいずれも過去最悪の水準となっている。

期間中、金融機関を装ったメールやショートメッセージで偽サイトへ誘導するフィッシング攻撃が多数確認されており、被害の多くは、フィッシング詐欺により詐取されたアカウント情報が悪用されていると同庁では見ている。

関係機関では、オンラインバンキングにログインする際には、金融機関が提供する公式アプリや、事前に公式サイトをブックマークしておき、アクセス時に利用するようあらためて注意を喚起した。

20191219_np_001.jpg
不正送金被害の推移(グラフ:警察庁)

(Security NEXT - 2019/12/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

先週注目された記事(2025年3月16日〜2025年3月22日)
フィッシングURLが約48%減 - 約1年ぶりの2万件台
IPA、「情報セキュリティ10大脅威 2025 組織編」の解説書を公開
フィッシング報告とURL件数が大幅減 - 旧正月前後は縮小傾向
2024年4Qのセキュ相談 - 「不正ログイン」が45%増
「セキュリティ10大脅威2025」 - 「地政学的リスク」が初選出
2024年4Qのインシデントは約8%増 - 「FortiManager」脆弱性の侵害事例も
先週注目された記事(2025年1月19日〜2025年1月25日)
フィッシングURLが過去最多の約12万件 - 報告も23万件超に
11月のフィッシング攻撃は報告、URLともに過去2番目の規模