学会配布の麻酔台帳ソフトに患者情報が混入 - バグ修正時のデータが残存
日本麻酔科学会が提供する麻酔台帳システムのソフトウェア「JSA PIMS」に、一部医療機関の患者情報が混入した状態で配布されていたことがわかった。
同ソフトウェアのバージョンアップ時に、札幌厚生病院の患者1613人分の個人情報が混入したもので、一定条件のもと利用すると閲覧できる状態だった。2015年11月26日に同ソフトを利用している医療機関から指摘があり、問題が判明した。
閲覧可能だったのは、2013年7月から2014年3月にかけて同院で手術を受けた患者1613人分の個人情報。手術件数ではのべ1714件分にのぼるという。患者の氏名や年齢、性別、血液型のほか、病名や術式名、主治医や助手、麻酔科医の氏名、麻酔法などが含まれる。
同院で不具合が発生し、システムの開発業者が患者情報を用いて調査、バグの修正を実施。その際に個人情報の削除作業を行ったものの、システム開発ツールの自動保存機能によりデータが残存していることに気が付かず、ソフトの改訂を実施。そのまま配布してしまったという。
同学会では、個人情報が混入したソフトウェアについて修正。問題のバージョンは、286の施設が入手していたが、279件に関しては消去を確認した。一部入手先がわかっておらず今後も引き続き調査を進めて行く。
またすでに導入していた39施設にはデータの有無を確認し、含まれる場合はデータを削除するソフトを配布した。いずれの医療機関も対応を終えているとしている。
(Security NEXT - 2016/02/04 )
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